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神田資料室

KANDAルネッサンス 104号 (2016.11.25) P.1 印刷用
【文房堂 ギャラリーカフェ】
 
なかだえり
 世界一の古書店街・神保町の中心にある、神田すずらん通り商店街。その東側の入口すぐの場所に、存在感たっぷりに渋い佇まいを見せるのが文房堂だ。
 文房堂の歴史は、日本の画材、文具の歴史そのものと言っても過言ではない。1887(明治20)年、西洋から画材を輸入店として神田区小川町で創業し、間もなくオリジナル商品の製造・販売をはじめる。なかでも日本ではじめて専門家用油絵具を開発した功績は大きく、梅原龍三郎や藤島武二、岸田劉生、藤田嗣治、安井曾太郎などの作家たちにも愛用された。
 その歴史が詰まった建物は1922(大正11)年に建てられた近代建築がもとになっている。翌年の関東大震災に見舞われたが、当時めずらしかった鉄筋造りのおかげで倒壊は免れたのだ。1990(平成2)年にはファサード(外壁)を保存して改築し、ビルとして生まれかわった。通りに面して独特の味わいのあるスクラッチタイルや花飾りのレリーフが見られ、往時を偲ばせる。
 そして2016年8月、3階に新しくもクラシックな雰囲気のギャラリーカフェがオープンした。大きなテーブルは上階のアートスクールで学ぶ生徒や講師の交流の場として、街路樹が眺められる窓辺の席には近隣で働く人たちの憩いの場として、早くもファンを得ている。文房堂オリジナルスケッチブックを使ったメニューは、スタッフによる挿絵が素敵。ポットでサーブされるたっぷりの紅茶に、近隣の人気店「STYLE’S CAKES&CO.」から仕入れるケーキもおいしい。一週間単位の貸しギャラリーの展示は、お茶や軽食の時間をたのしく優雅なものにしてくれる。そこかしこに「文房堂らしさ」が感じられる空間で、ゆっくり過ごしたい。

●文房堂 ギャラリーカフェ
千代田区神田神保町1-21-1神田本店3F
TEL:03-3291-3441
10:00~19:30(L.018:30)ギャラリーのみの見学可
年中無休(年末年始除く)
https://www.facebook.com/bumpodogallerycafe/
なかだえり
岩手県一関市生まれ。日本大学生産工学部建築学科卒業。法政大学大学院建築科修士課程修了。陣内研究室。現在、東京・千住に在住。フリーランスで本のさし絵、建築設計、執筆など多分野で活動中。著書に「東京さんぽるぽ」(集英社/2010年)、「奇跡の一本松―大津波をのりこえて」(汐文社/2011年)、「駅弁女子―日本全国旅して食べて」(淡交社/2013年)、「大人女子よくばり週末旅手帖」(エクスナレッジ/2015年)などがある。
HP:http://www.nakadaeri.com
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