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神田資料室

KANDAルネッサンス 64号 (2003.01.25) P.160 印刷用
神田のいろどり18

時を見つめて

原 智

 錦町の一角に、「時を見つめて」を含め、三作品を設置させていただく予定でおります。今回の「トキ」に続いて、昨年末に「ヒヒ」が設置されました。現在「フクロウ」を制作中です。
 それら三体の動物たちは一見、何の関係もないように思われるかもしれませんが、実はある共通する要因で結ばれています。
 古代エジプトにおいて、創造と知性の神として信仰されていた「トト神」は、長く曲がったくちばしを持つ鳥の頭を持っていました。そして「トト神」は原始の知識を持っており、言葉を作り出したという神話が残されています。その後、時代が移り変わって当初「トキ」の姿を借りて神として崇められていた「トト神」は、「ヒヒ」の姿となって象徴されるようになったといいます。「フクロウ」においても「学問と知恵の神」として崇められ古代彫刻の多くにその形態を残しています。そのような意味を含めて、古書を扱う店も多く、文化の香りを強く残している神田の街を思い、テーマとして取り入れてみました。
 また、お祭りや神田七福神に代表されるように、神田の街はたえずいろいろな神様と同居してきて、お互いの素晴らしい関係が成り立っているように感じます。私の作品たちもその中の一つとして受け入れていただけたらと思っております。
 今回、神田の街角に仲間入りさせていただいた「トキ」の像は、遠く遥かを眺め、街の変化や時の移り変わりを静かに見守っています。昼は太陽の光の下で、夜はライトアップによって照らされて、たえず優しい明かりに包まれ、いつまでもこの街で生活する人々と一緒にあればと思う気持ちを込めて制作いたしました。

千代田区神田錦町3-8

原 智 金沢美術工芸大学・准教授
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