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KANDAルネッサンス 75号 (2005.10.25) 印刷用
表紙◆「神田日和」のこぼれ話1

笹間芳彦さん(御菓子処さゝま)

いさかかつじ

 「御菓子処さゝま」の笹間芳彦さんをお訪ねした。お茶の世界では知られたお店だとか。不調法者の私にはよくわからない世界だが、だてに歳を食べてきた者の、ずうずうしさと鈍さでお話をうかがってきた。さいわいご主人とは、同じ世代の空気を吸っていたことで話が弾み、興味深い話を楽しく聞かせていただいた。ホントはそれを書きたいのだが、字数が足りないので、思い出した時に書いていくことにしよう。

 さゝまのホームページに、「昭和4年(1929)に笹間繁(芳彦さんの父)が神田小川町にササマパン店を開業し、昭和6年(1931)頃より、和菓子店を現在の駿河台下に開店。昭和9年(1934)にササマパンを閉店し、和菓子専門店となる。開業の時より、茶道に使用できる和菓子を目指し、現在に至っている」とある。二世代がずーっとこの店を営んできたのだ。お店はここだけと聞いた。

 しばらくの間、笹間さんの言葉を聞こう。
 「おやじは一店主義でした。私が若い頃パリを旅行したときに、間口が二間ぐらいの小さな帽子屋に世界中からお客さんがやってくるのを見て、こういうのいいなと思い、日本に帰ってみたら、おやじがそれをやっていました」「余計なことに手を出さないのも、おやじの影響でしょう。バブル期も株に手を出さなかったし、店鋪も増やさなかった。人それぞれですから百人が百人、うちの菓子を好きでなくてもいい、自分がおいしいと思ったもの、好きなものを、まじめに売っていればわかってくれると思います」
季節の和菓子
 さゝまのホームページでは、素材のことや作り方を公開している。「うちには門外不出はありません。どこかで美味しくないものを食べて和菓子が嫌いになると、美味しいものに出合うまで時間がかかるから、日本中の和菓子が美味しくなればいいと思っています」「材料はいつも手に入るもので、いいものを使います。一番いいものばかりで作ったものを食べると、次に食べるものは不味く感じます」「レシピはずっと変えていません」(「笹間さんは、作り方を変えませんね」——さゝまで和菓子を作り続けて約40年のベテラン職人さんの言葉)

 「神田という町は、オーナーたちがそこに住んでいないことが多いので、みんな好き勝手にやっていますね」。
 原色が闘いあっているような、雑然とした町の中で、さゝまには静かでさりげなく、そして豊かな力がある。




御菓子処 さゝま
東京都千代田区神田神保町1-23
TEL.03-3294-0978
http://www.sasama.co.jp/
いさかかつじ・町と人を訪ねるイラストレーター
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