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神田資料室

KANDAルネッサンス 71号 (2004.10.25) P.140 印刷用

神田学のおケイコ Vol.6

—神田の「能」力・再発見—

文と写真 湯川恵子

 神田をして手に入らない本はない!!とついつい感心してしまった瞬間でした。
 Amazonでも大手有名書店でも入手困難だった本を神保町の檜書店で購入しました。権藤芳一著『能楽手帖』(能楽書林)。この本のスゴイところは、新書サイズながら上演頻度の高い130曲を<あらすじ><みどころ><登場人物><舞台となった場所>さらには<演能時間>等見開き2ページにコンパクトにまとめてあるところ。
 ここで古典芸能として六百年以上演じられている能の歴史を簡単にひも解いてみましょう。室町時代に観阿弥、世阿弥父子によって大成され、南北朝時代の大和猿楽の流れを汲む四座が生まれました。それぞれ持ち味があり、「観世流」は精巧華麗な謡と洗練された芸風が特色。「宝生流」は重厚な芸風、「金春流」は写実性と舞金剛といわれるような華麗・優美さがあります。江戸時代初期に確立した「喜多流」は武士道的精神主義が濃く、素朴を旨とし豪放な気迫に満ちています。(参考:種田道一著『能と茶の湯』(淡光社))
 他の古典芸能と比較して敬遠されがちな能ですが、江戸時代に幕府の式楽(しきがく:儀式用の芸能)になってしまったためだとか。この貴重な勧進能の様子を神田神社斎館でみることができます。『宝生太夫一代勧進能絵巻』は、明神下交差点あたりでかつて行われていた勧進能を、熊さん八っつぁんがなんとかタダで見物するために無い知恵を絞っている様がコミカルに描きこまれています。神田神社の斎館、もしくは先ごろ発行された『神田明神資料集』(CD-ROM 2枚組、小冊子付)でも目にすることができます。また同神社では神田祭の時期に奉納薪能も催されています。前回は金剛流による『葵上』、次回は来年2005年5月中旬の予定だとか。
 まだまだ間に合う読書の秋。幽玄の世界を「読んで」、「見て」、感じる・・・神田スタイルの能の楽しみ方のご提案!


湯川恵子(ゆかわけいこ)神奈川大学大学院経営学研究科在籍、小田原在住
能の公演予定等、能楽書林や檜書店店頭にはさまざまなパンフレットが並んでいるので
その中から選んで観能するもよし、でもその前にあらすじや見どころをよんでおくと
より深い感動まちがいなしです。
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