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神田資料室

KANDAルネッサンス 70号 (2004.07.25) P.15 印刷用

神田菓子めぐり1

山の上ホテル「ヒルトップ」の『悪魔の食べ物』

文・題字 小川 和佑

 案内されて席に。差し出されたメニューを見ていると、デザートのページに「悪魔の食べ物」と恐ろしげな文字が記されている。神田駿河台の山の上ホテルのパティシエだけにある、チョコレートケーキの傑作。
『悪魔の食べ物』1250円(コーヒー叉は紅茶とセット)
皿に添えられたたっぷりの生クリームを塗って、そのほろ苦さと香りを楽しみながら食べる。コーヒー叉は紅茶とセット。このコーヒーは四百メートルの地下水を用いている。都内では稀な自家用の天然水。この駿河台は御茶ノ水の地名の由来ある名水の湧出地であった。ホテルの地下水はその名水を使っている。
 特筆すればこのヒルトップの水出しコーヒーによるアイスコーヒーは、推奨に価する。ホットの場合はストロングで・・・紳士の味というべきか。
 この他、ケーキ類には珍しい旬のフルーツを用いたチェリーのシフォンケーキ。甘夏のショートケーキ。ヒルトップ自慢の昔ながらのおじいさんのアイスクリームと、セットのりんごのパイなど。
 時代小説家、池波正太郎も愛したコーヒーとデザート。知る人ぞ知る。小説家が執筆の休憩に「悪魔の食べ物」を食してあの『鬼平犯科帳』を書いていたかは定かでない。

【コーヒーパーラー ヒルトップ】
千代田区神田駿河台1-1 山の上ホテル本館地階 電話 03-3293-2311(代表)


【小川和佑(おがわ かずすけ)】
文芸評論家。一九三〇年東京生。明治大学卒業。主著に『桜と日本人』(新潮選書)、『桜の文学史』(文春新書)、『東京学』(新潮文庫)、『旬の菜時記』(廣済堂出版)他。明治大学リバティーアカデミー、東京電機大学講師。
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