KANDAアーカイブ

神田学会
お知らせ 神田資料室 神田マップ 神田写真館 百年企業のれん三代記 神田の花咲かじいさん 出版物紹介 神田学会とは 神田学会資料請求 関連リンク Perspectives in English 神田アーカイブとは リンクについて 問い合わせ

神田資料室

KANDAルネッサンス 70号 (2004.07.02) P.7 印刷用
我ら神田っ子31 三代目

Dairy Fresh主宰 アートディレクター 秋山具義(ぐぎ)さん

(神田佐久間町三丁目出身・38歳)

 今回の神田っ子は、現在雑誌、ポスター、CM、商品パッケージなどデザイン界の第一線で活躍中の秋山具義さん。最近では、健康飲料水のパッケージデザインや、丸の内カウパレードへ出展される等、その印象的な色とデザインから、きっと目にしている方も多いはず。数々のヒット商品に携わっている秋山さんですが、お仕事のバックボーンはにはいつも神田があるといいます。

離れてみて分かること
「神田を離れて10年以上経ちますが、地元の方から神田祭のポスターを頼まれることになってから、程よい距離で神田とつながっていると思います」と秋山さん。お仕事の合間を縫って制作されたポスターは、古すぎず、新しくなりすぎず、誰が見ても分かるシンプルなデザインとコピー。
「ポスター制作は二年に一回のことですが、おかげで自分もこのときばかりは神田祭に参加している気分になります。離れた分客観的に神田を見ることができるので、毎回新鮮な気持ちで制作させてもらっています」。
神田祭で御神輿を担いでいたのは高校生くらいまで。3年前に久しぶりに御神輿を担いだそうですが、祭特有の高揚した雰囲気に溶けこむにはかなりの気合いが必要だったそうです。
「久しぶりだったので、あの雰囲気についていけなくて(笑い)。私の妻と子供に自分の故郷のお祭りを知ってもらいたかったので、いい体験になりました。それもこれも地元の人達のおかげ。神田に戻っても馴染みの人達がごく自然に迎え入れてくれることがとても心地いいです。抱擁力があるというか、都心でありながら人のつながりが如実に感じられるのが神田佐久間町三丁目の街柄ではないでしょうか。子供にも伝えてやりたいと思っています」。

原点は神田にある
「子供の頃からアニメが大好きで、絵をよく描いていました。近所に貸しマンガ屋があって、一冊10〜20円で借りられるものですから、よく通っていました。特に赤塚不二夫の作品は好きでしたね。遊び場といえば、もっぱら近所の公園でしたが、時には秋葉原電街の方へも行きましたよ。近所には古くからの提灯屋さんがあて、大学時代はそこで提灯づくりのアルバイトをしたり。何かしらものづくりの好奇心をそそる人や物に恵まれた環境だったのかもしれません。今そのそれぞれが、私の作品づくりに影響しています。中でも色。私の作品は比較的強くてはっきりした色使いをしているものが多いのですが、それはきっと子供の頃何気なく行き来していた秋葉原電気街の色使いに影響されていると思います。私自身は意識していなくても、自然に目に入ってきていたのでしょう。子供の頃は電気街の看板やネオンは美しいとは思っていませんでしたけれど」。
 秋山さんは、大学卒業後、日本橋にある広告代理店に就職。五年前(1999)に独立し、現在は恵比寿に仕事の拠点を置いています。事務所は「Dairy Fresh(デイリー・フレッシュ)、新鮮な牛乳屋さん」というユニークな名前。仕事柄親しくされているコピーライターの糸井重里さんが命名してくれました。
「牛乳は新鮮な白色。白い牛乳にコーヒーを入れるとコーヒーミルクになります。また加工するとチーズになります。仕事への情熱も牛乳のように、常に新鮮で、いろんな要素が幾重にも重なって変化していきながら美味しいものを作り上げていきたいと思います。だから私の仕事は牛乳屋さんみたいなもの」と秋山さん。比較的夜型のなりがちな仕事にもかかわらず、朝10時には仕事を始めるとなど、規則正しい生活を心がけています。
「もしかしたら、これが神田っ子気質かもしれませんよ」と秋山さん。ご自身の仕事への責任感の強さを感じます。
「デザイナーはどちらかというと受身の仕事。いつかは自分のブランドを作るなど、自ら発信していくデザイナーでありたい」と語ります。

神田DNAは、私そのもの。
「仕事では秋葉原出身と言うこともあります。それは私にとって「神田」はいわゆる下町情緒が残る粋なところ。でも私の生まれ育った神田佐久間町は、下町でもありながらビル群があり近くには電気街がある。だけどどこよりも村的なつながりを感じる不思議な街。その混ざり加減がその街の「らしさ」になっている。だから、「秋葉原」の方が、通りが早い時あります。
 改めて自分が神田っ子だと思うと、なんだか特別というか、自然と気持ちが盛り上がってきますよ。だから私の今の生き方、仕事の仕方、デザインのすべてが神田DNAなのです。」と秋山さん。
 いつかは以前続けていた神田囃子を再開したいと、ますます神田DNAがうずいているようです。

p01 数々の作品が収められた仕事場の棚の前で
p02-05 秋山さんが手がけた神田佐久間町三丁目の神田祭ポスター。来年はどのようなデザインがお目見えするか楽しみ。

  秋山さんのホームページ
秋山具義 3代目 Dairy Fresh主宰 アートディレクター
ページの先頭へ

戻る

ホーム ホーム