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KANDAルネッサンス 65号 (2003.04.25) P.2〜3 印刷用

特集 こうなったらいいな!
勝手に神田未来予想図を考えてみました



文・イラスト 佐藤由美子(NPO神田学会会員)

 地域に開かれた大学を目指す明治大学では、昨年6月から11月にかけて公開講座「実戦・マーケティング戦略セミナー(勝手に神田再生委員会)」を開催。
 これは明治大学の生涯学習“リバティ・アカデミー”のなかの一つで、神田のマーケットを活性化させる手法をグループにわかれてディスカッションし、レポートにまとめました。
 今回は受講生の一人、佐藤由美子さんが活性化提案を『KANDAルネッサンス版』として再編成。どのようなアイディアが飛び出してくるかお楽しみに!


 明治大学リバティ・アカデミー「実戦・マーケティング戦略セミナー(勝手に神田再生委員会)」が開講されたのは、昨年の6月のこと。
 どうやら神田を良くするための頭を使うらしいが、明治大学の駿河台校舎に来ているだけのご縁だ。まちづくりのプロじゃない。神田に住んでないし、職場が神田にあるわけじゃない。それに、神田再生なんて余計なお世話かもしれない(笑)。
 心配はいらなかった。神田の講師の先生方、教授の講義を受けるうちに、「神田の虜」になっていた。神田地域を隅々まで歩いた。グループ討議では、毎回あつい意見が交わされた。そして、まじめに勝手に、気になりだした神田のために知恵を出し合ったのである。
 昨年11月に行われた明治大学リバティ・アカデミーの「神田再生計画」報告会から、いくつかピックアップして「神田がこうなったらいいな」を実際の場所を思い浮かべながら、想像してみたいと思う。

その1 勝手にエリア 
『歩けるんです』
 3つの駅JR神田、秋葉原、御茶ノ水に挟まれたデルタ地帯。
 この3つの駅神田、秋葉原、御茶ノ水を線でつなぐと三角形(デルタ)になる。3つの駅は歩いて移動できる。しかし、外部の方で歩くことができると認識している方は意外と少ないのではないだろうか。「歩けない」と思って切符を買っていたとか、「遠い」と思って別の店に寄ることを、あきらめていなかっただろうか。
 このデルタ地帯は交通の便が良く、人が集まりやすい。ここに神田の中心地としての機能を持たせたいのだ。中心地を活性化させて、じわじわ神田地域全体を良くしていきたいという作戦である。このデルタ地帯、江戸時代も江戸で最も賑やかな場所だったのだから、歴史的な裏づけもある。

その2 勝手にキーステーションI 
『リニューアルをしよう』
 万世橋から昌平橋に渡り建てられているレンガ建物と共に交通博物館をリニューアル。
 イラスト(写真1)を見比べてみて頂きたい。おなじみの風景。昌平橋から万世橋方面を見たものである。
 街のランドマークになるようにこのレンガ建物をもっと活用したらどうだろう。神田川を見て楽しめるような環境になるといい。対岸のコンクリートに垂直にグリーンをあしらい、レンガ建物の下の川に面しているコンクリートもレンガにすることで雰囲気が良くなる。
橋から眺める景観もいい。
 交通博物館はレンガ建物と繋がるように敷地内の増築する。レンガ建物の中には、博物館の他に『4つの顔』をもたせたい。

1 情報ステーション
 神田の歴史、文化、観光の発信地として機能するというもの。例えば、神田案内人(コンシェルジュ)が案内してくれる史跡・旧跡。ここに寄れば神田の活用術がすべてわかるというもの。神田はコンテンツがたくさん集まった街だから、もっと大勢のの方に神田の良さを知って頂ける方がいい。案内マップやインターネットでの配信。ニーズによって検索できる大型パネルの設置をする。例えば、運動不足になりがちな都会の暮らしを「お稲荷もーで ウオーキング」で解決なんて具合に、神田に昔からある場所を活用して散策しながら楽しめる提案をいくつも考えて実行する。

2 小劇場、イベントスペース
 ライブ、演劇、寄席、路上パフォーマンス、大道芸の発表の場。多目的ホール。
 御茶ノ水には楽器店街がある。楽器店で楽器を買うとライブができる特典があったらどうだろう。そう、発表の場までセットにしてしまうのだ、「あそこでライブをやった」っていうのがいい。それが発展して『神田音楽祭』というイベントをやって音楽の新人登竜門になったら、神田発の文化事業になる。昔懐かしい寄席も、やはりこの地でやってほしい。江戸の粋は、この場所じゃなくては伝わらないものもあるのだ。気軽に使える多目的なイベントスペースがあれば、人の交流の場所が増えて楽しくなる。

3 老舗キッチンスタジオ
 月替りで神田の老舗店を紹介していく。
 例えば、神田の老舗店)そば、すし、カレー、etc)の料理長の手順を見学して、プロの技に関心、舌鼓しながら食事が味わえる。老舗店の指導のもと、そば打ちや、だしまき玉子、本場カレーの作り方等の体験ができる。ちょっと敷居の高いイメージを身近に感じて、新しい発見をして頂く。
「どこに食事に行く?」という時に、神田に行くと必ず満足できる店があることをピーアールできるといい。

4 美容室、エステ、ネイルサロン&カフェ
「和」のライフスタイルが体験できる。最新のスタイルはもちろん、主に「和」に強い美容空間。例えば、和服を着る時のヘアスタイルや、江戸文様カラーのネイル etc。ここでしか受けられないサービス。
「和」をテーマにしたカフェで落ち着き癒される。それは、決して古くない新しいジャパンスタイル。完成予想図が浮かんでくるような気がしませんか?

その3 勝手にキーステーションII
『今、あるものを活用しよう』
 神田駅からJRに沿っている道路と、高架下の街路。
 高架下のレンガのアーチは倉庫として活用されたり駐車場にされたりしているのが殆ど。すべての高架下を美しく甦らせたい。道路は歩きやすく、景観を考えレンガで舗装。高層ビル化だけが都市の姿ではありません。いろんな要素があっていい。平らな道や坂道を歩ける場所があるとほっとしませんか。休日には車止めをして、このレンガ通りを歩く。
 高架下のレンガ建物には、女性を意識したお店が並ぶ。ファッション、抹茶ミルクプリンのおいしい和カフェ、神保町の古本店の姉妹店の古本屋カフェなど神田独自のブランド、神田発の本店のものを展開できるといい。R&Bと電車の音がミックスするような、かっこいいBARがあったらいい。
 この街路ができたら、神田の現代版祭り・バザールをやったら面白い。例えば、毎月第3日曜日と決めて、市民が主役で思い思いの見世(みせ)を出店する。江戸時代から現代までを表現する物品をそろえて、ここに来れば江戸から現代まですべてを贅沢に体感できるようにするといい。この日は秋葉原の中央通りも歩行者天国にして自由に人が行き来できるようにする。
 このイベントが定着すると、神田に行くと面白いことをやっていると名物になる。新しい観光の名所にもなるはずである。
『粋で鯔背なヒューマンスケールの街を未来に繋げていきたい』
「神田」には、神田の街を誇りにし、愛する人達がいます。先人たちから受け継いだ生活文化に、新しい知恵を加えて魅力ある街として再生する。人が集まりいきいきと生活していける都市空間。神田の未来をお祈りしております。ありがとうございました。


佐藤由美子 NPO神田学会会員
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