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KANDAルネッサンス 15号 (1990.10.18) P.4 印刷用

特集 街の魅力の発掘と未来・V

神田駿河台学生街その2 日本大学

日大雄弁会夏の合宿レポート
8月30日(木) 晴れ

 大宮AM8時52分発のL特急あさま5号に乗って、行ってきました、軽井沢!
 どうして某編集員A子が、平日に会社にも行かず、この地にいるのか? そうです。この避暑地にはあの日本大学の研修所があるからなのです。私、ずうずうしくも今日こちらへ取材にやって参りました。それというのも、私はかの有名な「日本大学雄弁会」が合宿で来ているという情報をキャッチしたからなのです!
 駅で待っていると、向こうの方から「日本大学雄弁会」と大きく書いた、派手なオレンジ色の紙を持った学生2人が来るではありませんか。そして私を認めると、さわやかな笑顔で挨拶してくれたのです。
 タクシーに乗って、いよいよ研修所へ到着。門を入ると、森林の奥に実に立派な建物が見えます。何しろ広い!「軽井沢プリンスみたい……」思わず溜め息が出てしまいました。(大袈裟だったかな)
 玄関へ足を踏み入れると、ここでも男子学生が3、4人立ってお出迎え。こんなに大切に迎えられたのって初めてだったから、感激の一言でした。
 さて本題に入りましょう。
 ここでの取材で得た知識から日本大学雄弁会についてご説明したいと思います。
「日本大学雄弁会」は、男子部員69名、女子部員1名で構成され、現在の幹事長は、法学部法律学科3年の海老澤順一さんです。
『雄弁会の設立は、日本大学創立の翌年なんです。ですから今年でちょうど100年目という歴史を持っております。日大の前身である日大法律学校をつくった山田顕巍先生が雄弁会を結成したわけです。』
 さすが幹事長、堂々と説明してくれました。
 また、おもな活動については、企画局長である法学部政治経済学科3年の太田克巳さんが説明してくれました。それによると、有名な方を招いて講演会を開いたり、いろいろな弁論大会に参加したり、その他にもディベート大会や、時には街頭遊説を行なったりするそうです。(くわしくは表参照)
 この街頭遊説というのは、毎年一つテーマを決めて、新宿や渋谷など人の多く集まる駅周辺をスピーカー付の車に乗って演説する、というもの。かなり度胸がつきそうです。
『丸山ワクチンを承認させよう』というテーマの時は、毎日新聞に写真入りで紹介されたそうです。ちなみに今年のテーマは『福祉』だとの事。
 また、これからの抱負については、海老澤さんが次のように語ってくれました。
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 先日、地元のテレビ局で、少年野球のレポートを放映したときのことです。レポーターがユニフォーム姿の少年達に、将来の夢について訊ねると、なんと、サラリーマンになりたいといったような、少年にしてはあまりにも現実的すぎるこたえが、次々と返ってくるではありませんか。レポーターも戸惑い気味で、最後にキャプテンにマイクを向けると、おそらく期待していたであろうに、「プロ野球の選手」のひとこと。レポーターの表情に思わず苦笑すると同時に、何か悲しいものを感ぜずにはいられませんでした。
 もともと人間文明の原動力であった「夢」は、現代社会ではどこかへ消えてしまったような気がするのは、何も私に限ったことではないでしょう。今日の社会は忙しいあまり、夢みる間も失ってしまったのでしょうか。
 過去をふりかえると、先達はだれしも大きな夢を胸に、数々の偉業を成し遂げてまいりました。そしてその物語には、今なお心熱くするものがあります。
 いま幹事長たる私は、雄弁会の使命とする『指導的人材の育成』が念頭にあります。夢さえも見失ってしまう今日の社会において、真に求められる人間像を見極め、これをめざす。そして、この雄弁会を人材の宝庫にすることが私の「夢」です。
 しかし、ただ独り一室にこもって本の虫、では実現しません。そこで我が雄弁会員は、かつての先輩方がそうであったように、自ら指導的人材を目指して、政治や経済、文化など多方面にわたる広い視野を持つようにしています。さらにはそこへと身を投じ、さまざまな問題を自分の「足」で見て、学生という自由な立場から批評し、社会に訴えてきました。
 私の祖父は、若いうちに流した汗で人間が決まる、と常々申しておりました。残り半年の任期でたっぷり汗をかき、次の世代にすばらしい会を残したいと思います。
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 みなさん外見はフツーの学生してるのに、実際お話してみると、とても真面目で自分のポリシーを持っていて、私なんかと比べものにならないくらい、しっかりしていました。それでいてユーモアもあって楽しい人達でした。
 11月2日からの法学部の学園祭では『べんろんず・ばあ』という飲み屋さんを開くそうです。みなさん、ぜひ行ってみて下さい。

 日帰りの小旅行でしたが、とても楽しく有意義な取材でした。お昼にごちそうになった食堂のチキンカレーとコーヒーゼリーもおいしかったし、そのあとの卓球も楽しかったな。学生に戻ったような一日でした。
 雄弁会のみなさん、本当にどうもありがとうございました。


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